吹奏楽部の子どもがオーボエを欲しいというので調べてみた

我が家は二人姉妹。姉妹揃って吹奏楽部です。

姉が中2の時にマイ楽器を購入した話は以前書きました。

 

umix.hatenablog.com

 

その2年後、今度は次女がオーボエ欲しいと言い出したので、調べたことを書いておきたいと思います。

オーボエは小さいがとても高額である

オーボエ吹奏楽部の楽器の中ではかなり小さめの楽器です。

吹奏部員の大半が「重いよう。。重いよう。。」とつぶやきながら楽器を持ち運ばねばならぬ中、オーボエは毎日持ち帰っても苦にならないほど軽い

 

しかし!小さいからと言ってその可愛い外見に騙されてはいけない。オーボエは小さいくせに、チューバやコントラバスといった大型楽器並みに高額である。価格はだいたい以下の通り。

 

エントリー(初心者向け・中高生向け)モデル:40万~70万

スタンダードモデル:90万~

 

40万円以内で最上位に近い機種が買えるトランペットの世界とは大違いなのである。(そもそも、ピアノやトランペットに比べて演奏者人口が少なく市場規模が小さいから量産が出来ず高い、という事情もあるだろうし、近年の円安により海外産のオーボエはさらに価格が高騰してきている。)

高校生になるとエントリーモデルでは満足しなくなる

公立中学高校で部活用として用意されている楽器は以下の通り。(我が家調べ。サンプル数2)

 

公立中学校:エントリーモデル

公立高校:スタンダードモデル

 

と、ここまで調べてわかる通り、スタンダードモデルで満足するのは中学生までで、高校生で本格的にオーボエを練習するようになると、エントリーモデルでは確実に物足りなくなる。実際にオーボエ吹きの楽器屋店員さんと話を聞いた時も「私は高校生の時にエントリーモデルを買ってすぐにスタンダードを買いなおしました」とのことだった。

これはつまり、親やじいちゃんばあちゃんが「スタンダードは無理だけどエントリーモデルなら買える」と思ったとしても、安易にエントリーモデルに手をだすのは危険、ということになる。オーマイガー。

 

オーボエは演奏者人口が少ない=楽器探しが難しい

そもそも楽器店にオーボエが無い

トランペットの場合、演奏者人口が多いため、我が家が暮らしているような地方都市でも新品・中古ともにある程度の数が出回っていて、楽器店を巡って楽器を探しにいくことができる。しかし演奏者人口の超少ないオーボエは、新品だろうが中古だろうか、そもそも楽器店に殆ど置いていない。楽器店の在庫は良くて2本とか3本。新品をいっぱい試奏したいと思ったら、まずメーカーか楽器店に交渉してオーボエを楽器店に送ってもらうところから始めなくてはならない。良い中古品をたくさん見てその中から中古品を購入したい、と思ったら、もはや地方都市では絶望的に無理ゲーで、東京や大阪などの大都市に実際に出向き、中古楽器店巡りをする必要がある。これだけでも、かなり購入のハードルが高い。

 

オーボエは購入後も出費が絶えない

トランペットのような金管楽器はオーバーホールがそれほど必要ではなく(多分数年に1回ぐらいでOK)でリード代も発生しない。しかしオーボエはとても繊細な楽器で、購入後も1年に数回メンテナンスに出さなくてはならない。メンテナンスは1回5,000円~15,000円程度。音大生オーボエ吹きさんの話によると季節の変わり目には必ず調整に出しているとのこと。

学校の備品楽器であればメンテナンス費用は部費から出るが、マイ楽器を購入したら最後、自分の楽器のメンテナンス費用は全額自腹となる。これに加えて日々すり減っていくダブルリードの費用も発生する。ピアノの場合、ピアノ維持費用は年1回の調律代のみで、年間の維持費はせいぜい15000円~20000円程度だが、オーボエはリード代も合わせると年間維持費用が40,000円~50,000円以上になる可能性がある。オーボエを購入する際には「メンテナンス代とリード代をこの先ずっと払っていけるのか」ということを親子ともども真剣に考える必要がある。

 

結論

オーボエ購入=車の購入と同じだと思え

オーボエは高額かつ維持費のかかる楽器であり、車の購入と似ていると考えて良いと思う。(税金は無いけど。)オーボエ本体の購入自体に高額な費用がかかることに加え、購入後は何年にも渡り、リード代やメンテ費用等の維持費が発生する、ということを買う前によくよく考慮する必要がある。

また、万が一、オーボエを全く吹かなくなり手放したい(売りたい)、と思ったとしても、オーボエはトランペットやピアノと違って市場規模が小さく、そもそも買い手が少ないことから、大都市圏に住んでいる場合を除き、一般的に中古楽器としてオーボエを売ることは簡単では無い、と考えておいて良いと思う。

マイ楽器を購入する代わりにソロコンやレッスンを受けるのも手だ

中高生のうちはひとまず学校のオーボエで我慢し、オーボエ購入費用や維持費用が発生しない分、浮いたお金でレッスンを受けたり教本を買ったり、ソロコンテスト出場をしてみるのも有益。レッスンを受けたりソロコンに出ると、本当に各段に技術や表現力が向上するので本当におススメ。楽器は大学生とか社会人になってからローンで買うとか、音大受験を考えるようになったらそれにふさわしい機種を買うとかでも良いと思う。

 

以上です。参考になれば嬉しいです。

今週のお題 ちなみに著者である母は「わたし剣道部でした」