最初の晩餐 理想の家族像なんて無くて、それぞれがオンリーワンの家族を作っていくしかない。

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最初の晩餐、近所の映画館 公開最終日。

当初はターミネーターを見ようと思ってたのですが、ネットで最初の晩餐の評判の高さを知り、ターミネーターを振って見てきました。

 

映画『最初の晩餐』公式サイト

 

結果、大号泣の大感動でした。本当に見てよかった。(シュワちゃんごめん。) 

 

 

こんなツイートしたら、監督さんがリツイートしてくださいました。これは本当に嬉しかったです。

 

この映画のポイント

 こんな人におすすめの映画です

  • 毎日家族のために頑張ってるお父さんお母さん
  • これから結婚すべきかどうか悩んでる人
  • 家はなんだか居心地が悪いなあと思っている子供たち
  • 血のつながりが無いご家族と暮らしている方

 

で、感想です。 

 

お互い配偶者も居て子供もいる、という立場だったにも関わらず、とある場所で出会ってしまい結婚することになった男女。
それぞれの子どもと一緒に、新しい家族生活をスタートさせることになった二人が、血の繋がりの無い家族との日々をどう紡いでいったか、というお話が語られていきます。

数々の家族の思い出と連動するかたちで様々な食事が登場するのですが、私はこの1つ1つのエピソードと、それにまつわる料理に本当に心を打たれました。

そもそも、私たち親にとって、家族との生活=ご飯を作っては食べる、の果てしない積み重ねなんですよね。

自分が子供の頃は、ご飯は時間がくれば当たり前に用意されている、特に深く考える必要もない日常でした。しかしご飯を作る側の親にとって、一食一食を積み重ねる日々は、本当に試行錯誤の連続で、決し平たんな道のりではありません。これは、例えるならばマラソンや登山。雨の日も風の日も、自分の体調が良い日も悪い日も、仕事が立て込んで忙しい日も、私たちは常に「家族に何を食べさせるのか」について悩み考えアウトプットを出し続けなければなりません。手作りご飯だろうと、外食だろうとカップラーメンだろうと、何かしら食事を用意し続けるしかないのです。

映画で斉藤由紀と長瀬正敏演じる夫婦が、試行錯誤しながら食事を毎食用意して子ども達に出し続ける姿というのは、大きな視点で見れば、自分たちなりの「家族のあり方」を模索し、自分たちなりの家族生活を日々営んでいこうする夫婦の姿であり、今、現在進行形で同じことをしている身にとっては、非常に共感する場面が多い映画でした。

家族や生活が多様化する中、一般的な家族の定義とか意味がどんどんあいまいになっていき、「家族を作ったり子どもを産む意味って本当にあるの?無駄じゃないの?」と考える人が増える中で、現代における家族とはそもそも何なのか、子育てとは何なのか、という問いに対する結論を見事に提示した映画だと思います。個人的にはここ数年に観た映画の中でトップ3に入る名作です。

 

以下余談。

 

1番注目すべきポイントは、やはり斉藤由貴さんの演技。蜜蜂と遠雷で演じた審査員ピアニストの役と、設定は全く異なるのですがどこか同じ匂いのする妖艶な大人女子役。例え世間から後ろ指さされるような関係であっても、自分の愛に忠実に生きる、という役柄は、彼女の私生活とも重なり、斉藤由貴以外のキャスティングは考えられない、というレベルのはまり役です。彼女のキャスティングありきで彼女に合わせて脚本アテ書きしたのかもしれません。

  

斉藤由貴さん以外にも、染谷将太さん、戸田恵梨香さん、窪塚洋介さん、永瀬正敏さんら俳優陣は本当にベストなキャスティングで演技のクオリティも高く、素晴らしかったです。(窪塚さんは本当に最高だったのでいろいろ言いたいのですが、ネタバレになるので自粛。)

あえて言うなら、染谷将太さんがタバコを吸っているのに若干違和感を感じたかな。。。今の若い人ってタバコを吸ってるイメージがあまり無いので。タバコを吸う設定にしたのは、仕事があまりうまくいっていない&いろいろ悩んでるフリーカメラマン、という役柄設定と、染谷さんの端正な顔立ちのミスマッチを修正するためだったのかもしれません。

 

2019年11月末で既に多くの映画館では上映は終わっているようですが、まだ数館では上映が行われています。

 

 

 

映画館に行けない方は、DVDや配信が始まったら、是非見てみてくださいね!絶対におすすめです。

 

 

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