子供会をめぐるワーママ達と私

7年前、下の子が幼稚園の年中さん、上の子が小学校1年生の時の話。

その当時、私はまだ正社員としては働いておらず、週3回パートをしていた。パートなので1日あたりの勤務時間は2時間~5時間。パートが終わって家にたどり着くのは、どんなに遅くても16時か17時ぐらいだった。

パートから帰った後は、夕食の支度をして18時に夕食、19時にお風呂、20時には全員パジャマを着て21時には寝かしつけに入り、21時半~22時に子育て業務完了。子どもが早く寝れば、その分、自分の自由時間が増えるので、とにかく、なるべく早く子供を寝かしつけられるよう頑張っていた。

ちなみに平日の夜に出かけることは滅多に無し。年に1回の花火大会とかホタルを見に行くとか、本当に特別の夜だけ。

今思えば、恐ろしく単調なルーティーンだが、幼稚園のママ友に聞いても、幼児の居る専業主婦家庭の夜はだいたい同じような感じだった。小さい子どもが居る主婦にとって、夜は夕食・風呂・寝る、という3つのタスクをいかに円滑にストレスなく迅速に進められるか、がすべてだった。

しかしこの生活は、ある日を境に見事にぶち壊された。

悪名高き、子供会役員 の始まりである。

私が住んでいる地域はもともと少子化が進行している上に、子供会入会を拒否する家庭が増加。年々、役員不足が深刻化していた。どのくらい深刻かというと、その当時、小学2年生以上の保護者は既にみんな役員を経験済み、という状況になっており、役員を経験していない親は入会したての小学校1年生の親のみ、という有様だった。そんなわけで、上の子が新1年生になって子供会に入会すると同時に、私の子供会役員生活が始まったのだった。

こうして迎えた第一回目の子供会役員定例会。

子どもを置いて外出した経験など殆ど無い母親が、夜に子供だけを家に置いて外出できるはずも無く、慌てて夕食を済ませた後、子どもたちを連れて会議に参加した。しかしこの最初の会議で私は度肝を抜かれた。

会議の開始時刻は19時半。会議が終了したのは22時半。

まさかの 夜更かし時間新記録更新 & 最も遅い夜のお出かけ新記録更新 である。

そしてさらに驚いたことがもう1つ。フルタイムワーママたちの子供たちは、会議が終わる22時過ぎまで、まともな夕食を食べておらず、適当な軽食で間を持たせていた。さらに、彼ら彼女らは、22時以降までの夜更かしも、わりと慣れているらしい様子。

これまで毎日必死に、18時に夕食を食べさせて19時にお風呂に入れる、という鉄の夜ルーティーを守っていた私には本気でカルチャーショックだった。

このような子連れ夜更かし定例会は、その後、何度も開催された。さらにゴールデンウィークが明けると、子供会対抗球技大会の時期が始まり、平日の夕方、やれドッチボールの練習だ、ソフトボールの練習だと、連日19時過ぎまで小学校で過ごすことになり、18時の夕食から始まる我が家の夜ルーティーンはどんどん崩れていった。

また、子供会の集まりの間、ワーママ達から聞かされる何気ない雑談には、とても刺激を受けた。

18時頃、ソフトボールの練習付き添いの間、他のフルタイムママと立ち話をすると「今日はこれから、近くのショッピングモールへ、明日必要だという国語辞典を子供と一緒に買いに行く。」と言われたり。

はたまた、別のワーママからは、22時過ぎに子供会の定例会が終わった後、「これから子どもたちを近所のファミレスに連れていく」と言われたり。

こんな話を聞きながら、毎日19時過ぎに家に帰る生活をしていると

これまで絶対と思っていた夜ルーティーンだが、必ずしも守らなくて良い

平日夜19時半に家に帰っても、なんとかなる

と思えるようになった。

そして子供会役員を始めてから数か月後、私は就職活動を開始し、他の役員仲間のママ達と同じ、フルタイムワーママになった。

子供会役員そのものは想像以上に過酷だったので、決して万人におススメできるようなものではない。しかし私は子供会役員をやっていなかったら、フルタイムワーママ達の生活を知ることも無かったし、フルタイムワーママになろう、という気持ちにはなっていなかったと思う。また、人付き合いが大変苦手な私だが、子供会を通じて地域のママ達と顔見知りになることができた。結果的には私は子供会をやって良かったと思っている。

ちなみに我が地域の子供会、その後、役員の成り手がおらず、運営が立ち行かなくなった為、大幅縮小→コロナ渦に突入し、現在は、ほぼ活動休止状態だ。子供会が無くなったところで実質的な害は無いし、子供会廃止は母親の負担軽減に繋がるので喜ばしいとすら感じる一方、手前勝手だが、横のつながりが無くなり、寂しいという気持ちもある。

 

 

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by オリックスグループ