コロナ渦★オンラインピアノコンクールってどうなんだろう?

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コンサートが激減した

緊急事態宣言が解除され、Go To キャンペーンが始まろうとしていますが、ピアノのコンサートは未だ全く通常の状態には戻っておらず。公演数は激減しており、今現在も公演数は 雀の涙 な印象です。個人的な感覚としては、通常の2~3割以下。(私が地方に住んでいるせいか。)

原因としては 海外の演奏家が来日できないというのが最も大きい気がします。今現在、日本でコンサートを開けるのは国内の演奏家のみ。さらにコンサート開催にこぎつけた場合でも、密を避ける為1公演あたりの販売座席数は少ないです。

旅行業界には Go To キャンペーンという政策が打たれたけど、エンタメ業界はこのままで大丈夫なのだろうか。演奏者さんだけでなく、音響さん、照明さん、楽器職人さん、調律師さんなど、バックステージで働く方々の生活が本当に心配です。

コンクールは全滅した

コンサートの激減とともに、今年、大変な影響を受けたのが、コンクールです。

ピアノを本気で練習している人たちは、幼児から大人まで、1年中、常に次コンクールに向かって日々の生活が進行している、といっても過言では無い毎日を送っているそうです(伝聞)。しかし今年のコンサートは、ピアノを含め吹奏楽等も、全て中止となりました。

演奏者にとっては、舞台で弾く経験を増やす & コンクールとく目標のために練習する、というのが上達の近道なので、これは大きな痛手と言えます。

クラシックのコンサートは、ライブ会場と異なり、飛沫が飛ぶ機会は非常に少ないと思うのですが、全国各地の演奏者が公共交通機関を使って一つの会場に集結し、同じ空間で時を過ごす、というのが、もう、それだけでリスクなんでしょうね。

ちなみに私は、たいへんゆるいピアノ人生を送ってきたため、これまで一度もコンクールというものに参加したことはありません。コンクールに参加経験のある人はそれだけで尊敬です。 

オンラインコンクールなるものが出現した 

そんな昨今、コロナ渦で、最近注目されてきたのが、オンラインピアノコンクール

ネットで調べると、いくつかコンクールを見つけることができました。

まずは、ピアニスト YouTuber フォルテ君主催の、ジュニアオンラインコンクール。すでに募集は締め切りとなっています。予選・本選ともに動画を撮影し、それを審査員に見てもらうというコンクールだそうです。

 

 

 特設サイトはこちら https://www.jop-competition.com/

 

フォルテ君については、また別途いろいろと書きたのですが、個人的には、フォルテ君 & かてぃんさんの出現は、確実にクラッシックピアノ業界の常識を変えた感があります。

何故か。ズバリ、彼らは、音楽大学に行っていないから

私が生まれる前から、もう何十年にもわたり、クラッシックの世界では、ピアノを仕事にしたいなら、音楽高校・音楽大学に行く(留学含む)のが当たり前でした。しかしフォルテ君やかてぃんさんの出現は、クラシック業界の常識をを根底から覆したといっても過言では無いでしょう。

音大に行かなくても、ショパンコンクールなど、著名なコンサートのコンテスタントとして勝ち上がっていくことができるし、コンサートツアーも開ける。また、オンラインコンサートやピアノ指導で実際にお客(生徒)を集めることだってできる。つまり、音大卒で無くても十分プロとして音楽活動が出来る、ということを、彼らは証明したわけです。

特に、かてぃんさんは、非音大出身のショパンコンクール出場者になったわけで、これは全く誰もニュースとして取り上げていませんが、ひょっとして日本初なんじゃ無いかなあと思います。(ちゃんと調べてないので間違ってたらごめんなさい。)

・・・話が脱線しました。

オンラインコンクールと言えば、もうひとつ、こんなコンクールも見つけました。 

【全日本ピアノeコンクール】

7月20日応募締め切りということで、7月16日時点で、締め切り間際。

予選は演奏動画による審査ですが、本選は東京の会場で行われるそうです。したがって本選まで残れば、ちゃんと審査員に生で演奏を聴いてもらえる(=本選はやりなおし無しの一発勝負)ようです。会場には恐らく観客は入れないものと思われます。

オンラインコンクールって実際どうなの?

国際コンクール 一次審査=ビデオ審査 が当たり前

オンラインコンクール、私のような素人からすると「本当にちゃんと審査してもらえるの?」という疑問が生まれます。しかし、ショパンコンクールや浜松国際など、世界レベルのコンクールでは、第一次審査=ビデオ審査が普通です。音響、使っているピアノ、マイクなどで、音質が随分変わるんじゃないか、とも思いますが、ひとまずコンテスタントを絞る手段としては、最も効率的かつ有効なんでしょうね。

オンラインコンクールの利点 何度も撮り直しが出来る

ビデオ審査の場合、コンクール会場での演奏とは異なり、満足のいく演奏ができるまで何度でも撮り直しができる、という大きな利点があります。趣味でピアノを弾いている大人組が腕試しをしたいと思っている場合、本番1回勝負のステージ審査より、出来るまで何度も撮りなおせるビデオ審査のほうが、参加のハードルは下がるのかなあと思います。

最後に

そんなわけで、コロナの収束が見えない今、オンライン コンクールは世界的にどんどん広がっていくんじゃないかなあと思います。

私を含む多くのピアノ愛好家は、音の美しさ、迫力は、生演奏でしか味わえないよね、と考えているわけですが、今や音楽家として成功するためにはオンラインで有名になる・人気者になるというのが必須条件です。したがって今後、ステージ演奏よりも、むしろ、ビデオ演奏でどう人を魅了するか、を重視する時代が来るのかもしれません。いや、もうすでにそんな時代になっているのでは。

 

 

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