ショパンコンクールが終わりましたね

世界中のピアノ好きがこぞって狂喜乱舞したショパコン。1年の延期を経て先日ついに終わってしまいました。個人的には、素人の浅はかな思考を元に、2年前に書いた「ショパンコンクール日本人出場者予想」がすべて的中してたのが、ちょっとだけ嬉しかったです。あの当時は小林愛実ちゃんが2回連続ショパンコンクールのファイナリストになるとは全く思っていなかった。そして周囲からの期待も高く予備予選をスキップした牛田君が3rd round 前に姿を消すというのも想定外でした。実際に彼の演奏は素晴らしかったと思うのですが、残念でした。

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ショパコン2位の反田恭平君

ちなみに反田恭平君には数年前から注目していて、彼の演奏が聴きたくて、人生初のコンサート追っかけ遠征旅行までしていたワタクシ。反田君が日本人の代表としてショパンコンクールファイナルの舞台に立ち、多くの観客からスタンディングオベーションをもらった姿はYoutubeで観ていて目頭が熱くなりました。本当に嬉しい。しかし、これからはショパンコンクール2位のピアニストとして全世界に招聘されるだろうし、今よりもさらにチケットが取りにくいピアニストになるんだろうな。ちょっと寂しい気もします。

日本を代表するショパニストといえば横山幸雄さん

ちなみに今年は、コロナ渦の波をかいくぐって、春に日本のMr.ショパンコンクール 横山幸雄さんのコンサートを観に行きました。横山幸雄さんは1990年のショパンコンクール3位&最優秀ソナタ演奏賞の実績をもち、日本でショパンといったら横山さんと言っても過言では無い代表的なショパニストです。長時間のコンサートを行うことでも有名で、ショパン全曲コンサートなど、朝から夜まで数日間にわたってコンサートを行うこともあり、私が観に行ったコンサートも約4時間の長演でした。御年50歳。まだまだ現役バリバリの恐ろしいスタミナと集中力です。

自分のオケとレーベルを持ち、オケの指揮など活動の幅を広げていきたい反田君と鉄人ピアニスト横山さんとは進んでいる方向が違うと思いますが、横山さんに続くショパニストとして反田君がどのように活動の場を広げていくのか、興味深いです。

コンサート配信はやっぱり良い

今年はコロナ渦の影響でショパンコンクールYoutube配信されましたが、配信してくれた(しかも無料で)のは本当に良かったと思います。

世界中のピアノ学習者にとって、コンクールの演奏を聴けたことは、大きな学びと刺激になったと思うし、無料配信したことで誰でも気軽にコンクールにアクセスすることができ、クラッシックピアノの市場(チケット、CD、楽譜売上等々)の拡大にも本当に貢献したんじゃないでしょうか。

ピアニストの話は面白い。もっと聞きたい

またショパンコンクールでは、コンテスタントへのインタビューや、コンテスタントの一言コメントがちょくちょく配信され、各コンテスタントの考えている事、性格、今後の目標などが聞けたのも本当に良かったです。特にファイナルの結果発表前は、結果が出るまでの間、かなり大雑把に企画されたっぽい、ファイナリストによるフリートークの時間があり、結果発表が予定より大幅に遅れたこともあり、フリートークを長時間、聞くことができたのも、とても楽しかったです。コンテスト期間、各ファイナリストがどんな事を考えていたのか、今どう思っているかなど、各コンテスタントの話を聞いた後で彼らの演奏を聴くと、やはり全然印象が違うし、より感情移入して曲を聴くことができ、また各ピアニストをより好きになりました。また、最終結果発表間際にも関わらず、母国語ではない英語で、長時間フリートークを続けてくれたコンテスタントにも頭が下がる思いでした。

今年行ったコンサートでは、横山幸雄さん、小曽根真さん、藤田真央君がコンサート中に楽しいお喋りをしてくれましたが、やはりお喋りをしてくれたピアニストの方々に対しては、とても良い印象を持ちましたし、とても親近感が湧きました。公演中に一言も発しないピアニストも多いですが、どのピアニストさんもいろんな事を考えながらピアノを弾いていて、やはり演奏中の各自の心の中の話や、曲に対する思いなど、ピアニストの話はかなり面白いので、みんなもっとお喋りしてほしいなぁと思います。

 

解説動画ってどうなんだろう

ショパコンの期間中、解説動画を出してる人が居ましたが、それに対し、ピアニストの吉見さんがモノ申していたのが印象的でした。

 

 

英語でも解説動画ってあるのかなあと思って探してみましたが、自分の英語力と検索力が低いせいか、それとも解説動画というものが存在しないのか、とにかく見つけることができませんでした。(ショパンコンクールに出場経験がある人による、ショパンコンクール対する気持ち、みたいな動画はありましたが。。)

個人的には、解説動画を通じてショパンコンクールに対する知識を広げピアノファンになってくれる人が居て、結果的にその人達がピアノのコンサートやCDにお金を出してくれるようになれば、ショパンコンクール出場者の方たちの利益にもつながるわけだし、解説動画が完全に悪とは言えないんじゃないかと思いました。

ただ、解説動画でお金儲けをする、という図は確かにコンテスタントにとって気持ちの良いことでは無いと思いますし、実際の曲を聴く前に解説を観てしまうと、解説で得た知識を良くも悪くも先入観として持った状態で曲を鑑賞することになり、それもなんだか不本意なので、吉見さんのツイートを観て以来、解説動画に興味はあるものの、視聴することは止めました。自分が心ゆくまでショパコンの動画を堪能した後、数年後にまだ興味があれば、ふりかえって解説動画を見てみたくなるかもしれませんが。

ショパンを弾きたくなった

最近しばらくショパン以外の曲ばかり弾いていましたが、ショパコンを観たらやはり断然ショパンが弾きたくなり、最近はまた少しずつショパンを弾いています。大人になってから再スタートしたピアノですので、上手ではありませんが、これからも少しずつレパートリーを増やしショパンを弾いていきたいと思います。